エメラルダスのハイエンドロッドとしてストイストというモデルがありますが、ストイストをさらに特化させたエギングロッドとして22年にレーシングチューン、23年にストリームチューンが発売されました。
今回は、カリカリに研ぎ澄まされたレーシングチューンロッドを購入しましたので紹介します。
それでは興味がある方は下記をご覧ください。
ストイストRTとは?
2021年にダイワからリリースされたエギングゲーム専用のスピニングロッドのことです。
アウトガイド仕様とインターライン仕様がラインナップされています。
ブランクは徹底した軽量化を図るために、SVFコンパイルXナノプラスが採用されています。
超高弾性に設定された低レジンのカーボン素材のことで、ロッド全体の使用感を軽くしてくれます。
反発力が強く、サイドハンドキャストで緩めに振ってもエギの飛距離が出ますよ。
着水後は、手首を返すだけのような軽めの操作でも、エギに動きをつけることが可能です。
実際に手にした感じは細いムチを手元で動かし先端まで即反応してくれるような印象でした。
ブランクをX45フルシールドで縛り上げていて、ネジレをしっかり抑え込んでいます。
安心してロングキャストやアキュラシーキャストができます。
ガイドにはダイワ独自のAGSガイドが搭載されており、ガイド足がスチールではなくカーボンとなっています。
そのAGSを支えているのが、CWS=カーボンラッピングシステムです。
これはスレッドによってガイド足を支えるのではなく、カーボンクロスで固定しています。
軽さと強度がアップし、幅が狭くなった分ブランクの曲がりもスムーズになることに貢献しています。
継ぎ部分には、Vジョイントαを採用しています。
より自然な曲がりでキャストがスムーズに決まります。
逆並継デザインがバット部分を補足しています。
大きな負荷が掛かっても、継ぎ手から軋み音は聞こえてきません。
インターラインロッドとは?
インターラインロッド(中通し竿)はその名の通り、ライン(道糸)がブランクスの中を通る竿です。
一般的な竿はアウトガイドと呼ばれ、ブランクスの外部に搭載されたガイドの中をラインが通ります。
インターラインロッドでは、バット部分にあるエントランスガイドからロッドの内部に入ります。
ロッドの先端には銃口のようなトップガイドが装着されており、ラインがここから出ます。
ブランクス内の構造も特殊で、ラインとブランクスの接触面積を減らすための山形の加工を施し、さらに撥水処理をすることで、ラインの放出抵抗を軽減しています。
構造上先端まで中空にする必要がある為ソリッドティップにすることはできません。
メリット
- 風に強い
エギングの大敵は『風』です。
ラインが煽られてアタリが分からなくなることもありますよね。
そんな時に強いのがインターラインロッドです。
ラインがロッドの中を通っているため風の影響を受けにくく、アタリが取りやすくなります。
といっても私は強風の場合はエギング自体諦めることも多いのでどんな風の時でもエギングをしたいって方にお勧めだと思います。
- 感度が高い
インターラインロッドはロッド全体がガイドの役割を果たしています。
わずかなラインの変化でも手元に届くアタリはかなり明確です。
食い渋い時にはめちゃくちゃ重宝しますね!
インターラインのほうが感度が悪いと言われる方もいますが、私はこちらの方がちょっとした変化を感じることができます。
- ライントラブルが少ない
ロッドの中にラインが通っているので、ガイドに絡まったり風にあおられてライン同士がもつれることがほとんどありません。
私もインターラインロッドを使っている時は、ライントラブルになったことがないです。
これはナイトゲームなどロッド状況が分かりにくい際に重宝します。
アウトガイドの時は、シャクった後や釣りあげてイカを締めている間に風などで穂先にラインが絡まることもあり、キャスト前にラインがスムーズに落ちるか確認してからキャストしてたのでその動作が必要なくなりスムーズに探ることができるようになりました。
デメリット
- 飛距離が出にくい
デメリットとして、飛距離が出にくいということがあります。
インターラインロッドはラインとの接触面が多いため、どうしてもラインの勢いを妨げてしまいます。ですが、近年のインターラインロッドはかなり対策されており飛距離が明らかに落ちてると感じることはありません。
- ワイヤーが無いとラインが通せない
インターラインロッドはワイヤーがないとラインを通せません。
厳密にいうと通せないことはないですが、かなり時間が掛かります。
一回挑戦してみましたが30分ほど掛かりましたね…。
- メンテナンスが面倒
ロッドの中まで塩水が入ってくるので、メンテナンスしないとロッドの中に塩が残ってしまいます。
そのままにしておくと塩がみで飛距離が出なくなったり、ロッド自体を傷めてしまうこともあります。
ロッド内部を確認することができないのでどのくらい洗えばきれいに海水が落とせたのかが分かりにくいです。
使用後は、ぬるま湯で内部をしっかり洗いましょう!
- 代用ロッドとして使えない
インターラインロッドは巻きの釣りには向いていません。
キャストされたラインは海水だけでなくゴミがついた状態で回収されます。
エギングのようにシャクリながら巻けばラインの海水やごみを飛ばすことはできますが、巻きの釣りになるとラインにゴミがついたまま回収することになります。
ロッド内部にゴミが詰まる原因になりますので巻きの釣りには使わないほうがいいです。
そういう面では本当のエギング専用ロッドですね。
RT89LMLの使用感
穂先がLというエギングではかなり柔らかい分類なのですが、さすがハイエンドロッドというだけありキャストにすぐに穂先の振動が収縮します。
エギングでは竿をシャクりエギにアクションを加えるて当たりを待つことから、穂先の収縮はキャストだけでなくアクションでも大きなメリットになります。
穂先はLでありながらバッド側はMLで作られており大型のイカが掛かった際も力負けすることなくしっかり寄せてくることができました。
1キロ程度であれば問題なく寄せることができるのではないでしょうか?
ロングロッドの分類に入るこのモデルですが、2.5号や3号のエギをキャストした際、以前まで使用していた83Mのエギングロッドに比べ飛距離が出ています。
長さの違いだけでなく穂先の柔らかさがキャスト時のしならせやすさに繋がりそれが飛距離に出ているのだと思います。
秋イカメインやキャストに自信のない方はストイストに限らずMLのロッドを使ってみてください!
私自身MLはいらないと思っていましたが、今回購入してみて考え方が変わりました。
3.5号となると全力でキャストするのはちょっと心配にはなりますが、ロッドの長さがあるので8割程度の力で投げても十分遠くまで探ることはできます。
エギのアクションに関しては、軽い力でエギがしっかり動いてくれるので疲労感は少なく感じました。
3.5号を多用する春シーズンの場合でも、春イカ自体が激しいアクションより軽いアクションで底をしっかり探るほうが興味を示しやすいということもありオールシーズン使えるモデルだと思います。
スペック的には秋メインのロッドですが、2キロ、3キロがよく掛かるような場所でなければ十分メインロッドとして使えますよ。
インターラインという構造上ライン通しや帰宅後の手入れが少し手間ですが、十分メリットを感じることのできるロッドでした!
注意点としては、ロッド自体の重量が軽い為、軽量リールでないと先重りになってしまいそうです。
リールは高額になりますが、軽量ロッドの特性を活かすためにもイグジストやエアリティをおすすめします。
まとめ
高価なロッドになってしまいますが、十分購入メリットを感じることができました。
後入りで入ったポイントで周りの方が釣れていない中、少し遠くまで探ることができイカを釣り上げることができたのは初めてだったのでテンション上がりました。
ただし、このモデルじゃないとイカが釣れないというわけではありません。
お財布と相談しながら購入を検討してみてください。